夜も朝も昼も夜も(4/4)

詩のようなもの

(その間、1060日)

PM 23:47

あの頃の自分ならどうしていたっけ。いつもより長く感じる時間の中でふと手を止めて時計を見つめる。あの頃の自分ならどうしていただろう。あの頃から幾度も繰り返した23時47分はいま15秒経った。いま自分は、自分の人生の中のどんな時よりも、ひとりかもしれない。誰も自分を気にかけることのない夜。生活。時間。今までは確か、その孤独を、ほんものの毒だと思っていた、ことに最近気がついた。ひとりでいると死んでしまうから林檎を塩水に浸けた。その毒をなめたくないから今度いつかと言った。確かに言った。
いまは。いまは、23時47分は、40秒経った。
いまは、そういうことにならない、自分でありたいという願いがある。それは少しだけ救いだ。誰もわたしのことを気にかけない夜。生活。時間。

鼓動がとくとくと鳴る。僕の鼓動の音がする。23時47分。あと10秒だけ待って。待ったところで、何もなおしてやれないけど。でも、過ぎていったって、愛する日は来る。
愛する日は来るよ。

23時47分は過ぎていった。

(2023/01/11)

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